no.21 サントリー(Suntory)
本日はビール国内売上ランキング3位のサントリーについて見ていきます。
ビール事業については国内3位ですが、飲料全体でみたときはサントリーが他の企業を抑えて業界No.1です。
サントリーは会社の理念が一貫していて個人的にとても好きな会社で、何度か工場見学にも参加しています。
では、前回と同じように①歴史②理念③ブランドを順に勉強していきます。
①歴史
1899年、鳥井信治郎が葡萄酒の製造販売を目的とした鳥井商店(株式会社寿屋の前身)を大阪市に開業。日本人の味覚に合った洋酒を作り、日本の洋酒文化を切り拓きたいという鳥井信治郎の思いから創業。
1907年、甘味葡萄酒「赤玉ポートワイン」発売。日本人に初めはワインは受け入れられなかったが、試行錯誤の後、商品の開発・広報に成功。
1923年、山崎蒸留所建設着手。国産ウイスキーの生産に乗り出す。初代工場長はニッカウヰスキーの創業者竹鶴政孝。
1961年、二代目社長に佐治敬三就任。
1963年、「サントリービール」発売。ビール事業への挑戦。社名を寿屋からサントリー株式会社に変更。
1973年、白州蒸留所開設。
1989年、「モルツスーパープレミアム」を販売。
2003年、「モルツスーパープレミアム」から「ザ・プレミアム・モルツ」に名前を変更。
②ブランド
コーポレートメッセージ「水と生きる SUNTORY」、ミッションバリュー「人と自然と響きあう」のように、自然と一体化した会社と言えます。企業は「やってみなはれ」という創業者鳥井信治郎の口癖からも感じられるような挑戦的な起業家精神のある風土です。
③ブランド
麦芽100%、ホップ、天然水100%の原材料に徹底したピルスナービールです。麦芽を普通のビールの1.2倍、アロマホップは2倍利用。46年かけ赤字だったビール事業を黒字に。
驚くことにサントリーは日本を代表する企業でありながら、非上場です。これには「酒の醸造には時間が掛かり、短期的な利益を要求される株式公開に馴染まない」「株主に商品の味を左右されたくないから」または「直接的な利益に結びつかない文化事業のリストラを要求されるため」と言われている。佐治信忠は結果として「ビール事業が軌道に乗ったのも、非公開だったから」と述べています。
他にもサントリーについては、口述したい事が多すぎます(笑)
もしご興味あればサントリーについてわかりやすく書いた本「やってみなはれ、見てくんなはれ」がお勧めなので読んでみてください。
まとめるとサントリーは、アサヒやキリンと比べると挑戦的、一貫した、セールス・ブランディングの得意な会社といった印象です。
次回は「no.22 サッポロ(Sapporo)」です。お楽しみに^^
ジャックローズ(Jack Rose)
Recipe
<カルヴァドス>
フランスのノルマンディー地方で造られる、リンゴを原料とする蒸留酒である。この地域以外で作られる同様の蒸留酒がカルヴァドスを名乗ることはできず、アップルブランデーと呼ばれる。