お酒のあるライフスタイル

現役Bartenderがお酒のことについて発信します

no.7 お酒の経済学

 

昔からずっと思うのですが、やはり

 

お酒高くないですか?

 

なぜ日本はお酒が高いのか?高く感じるのか?

 

大きく分けて2つ。

 

①酒税②飲食店の酒類原価率

これを考慮したうえで普段から選ぶべきおススメのものをTPOに合わせてご紹介します。

 

①酒税について

皆さんが一番飲まれるアルコールは何ですか?間違いなくビールですよね。僕も学生の時から一杯目のビール何度も強制させられました。社会人になったら一杯目のビールは美味しくなりましたが...(笑)なぜビールを取り上げたかというとビールの酒税がポイントなのです。例えば缶ビール(350ml)を購入すると190~220円ほどですが、その内酒税が占める割合は約4割の77円。毎回ビールを飲む度に国に多額の寄付をしているようなものです。なぜビールの酒税がこんなにも高いかというと、昔はビールといえばほとんど輸入品だったために、関税として酒税を高くしていたというのが一般的に言われている理由の一つです。1年間の酒税の課税実績は1.3兆円、とてつもないこの額の約45%がビールです。

 

一枚目のグラフは分類されたお酒毎の1度1L換算した時の酒税額です。

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二枚目は今後の酒税率改正の見込みグラフです。

 

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要は今のうちに、ビールや日本酒に比べるとお得に飲めるワインと焼酎、ウイスキーなどを飲んどきなさいよということなのかもしれません。

 

②飲食店の酒類原価率について

まず飲食店の経営の基本としてどこに利益性の高い商品を入れていくかということは大きな課題です。例えば、大衆居酒屋の一件目酒場などではお酒に関しては利益はほとんどないと考えてよいですし、逆に高級フレンチ・イタリアンレストランで利益率の一番高いものは飲料系と考えていただいていいかと思います。基本的にお酒をメインで楽しむ場合、お酒の原価率の高いところで飲むことをおススメします。

場面に分けてお酒ごとにまとめると

1.大衆居酒屋の場合

お得なのはビール。お得でないのはリキュール、サワー系。

※良くない居酒屋はビールといって発泡酒やビールを何かで割った薄いビールなどを提供していることがあるので注意。

2.高級レストラン

お得なのは高いボトルワイン。お得でないのはハウスワインやビール、シャンパン。

ハウスワインが美味しいかはともかく原価と仕入れ費だけを考慮したうえで言及。もちろん本当に良いレストランは仕入れ費は低く抑えるのですが、味的にはとてもいいものを扱っています。シャンパンは特に原価率は低いです。

3.バー

お得なのはナシ。お得でないものはワイン、シャンパン。

※バーというのは社交場です。空間と技術にこそ価値があります。

4.宅飲み

お得なのはウイスキー、焼酎、ワイン。お得でないものはナシ。

※筆者はバーテンダーですが宅飲みを推奨します(笑)

 

二つをまとめると宅飲みでウイスキー、焼酎、ワインが一番お得です。

ここぞというときは良いレストランではお酒を控え、太っ腹な気分でバーに行くことをお勧めします。

 

一読ありがとうございました。

次回は「no.8 Barの楽しみ方1」楽しみにお待ちください^^

 

 

ギムレット(Gimlet)

Recipe

ドライ・ジン/ライムジュース/シュガーシロップ(場合による)