お酒のあるライフスタイル

現役Bartenderがお酒のことについて発信します

no.134 Sake 4

 

本日からエリアごとのお勧めの日本酒をご紹介していきます。

 

一回目は北海道・東北エリア。

 

①田酒

 

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名前の通り、田んぼの米のみを使う酒ということで、純米酒造りにこだわる。幻の米といわれた地元青森の古城錦を復活させ、やはり県産の酒造好適米・華想いを使用するなど、青森の地酒の立ち位置を貫いている。「田酒 特別純米酒 山廃仕込」は穏やかな香りと米の旨みがしっかりと感じられ、山廃らしい酸味もある飽きのこない一本。「田酒 純米大吟醸 百四拾」は華やかな吟醸香とまろやかなふくらみがある。

 

②no.6

 

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新政の唯一の定番生酒。6号酵母の魅力をダイレクトに表現することを目的に醸造されるラインが「NO.6(ナンバーシックス)」である。本来、日本酒の生酒は冬の新酒から翌年の春先まで、つまり気温が低い時期のみ出荷するのが妥当といえる。無殺菌で酵素も失活されていない日本酒の生酒は、6度以下、つまり冷蔵庫の中でしか品質を維持できない。このため温暖期における出荷は、変敗リスクが高いため、避けられてきたのである。しかし「NO.6」は、蔵内でのマイナス5度以下の貯蔵管理体制、そして厳選された銘酒専門店のみで販売することで、鮮度の高い生酒、それも市場においてもたいへん珍しい生酛純米の生酒を、通年でお届けすることを可能にしている。地域性を尊ぶために、秋田県で栽培された米のみを用いて醸造酒母には、天然の乳酸菌を活用する伝統製法「生酛」のみを採用。また、培養された酵母を使用する際は、当蔵で昭和5年(1930年)に採取された「きょうかい6号」(六号酵母)のみを用いております。酒税法上、あらゆる酒類において、安全醸造のため用いられる添加物についてはラベル記載義務を免れています。代表的なものは、速醸酒母や補酸に用いられる「醸造用酸類」、あるいは「除酸剤」、麹の代替として使われる「酵素剤」、発酵助剤である「無機塩類」・「ビタミン類」などです。新政酒造では、醸造における純粋性を尊ぶために、これらの添加物は不使用。

 

③くどき上手

 

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明治8年(1875)創業の亀の井酒造という老舗酒蔵で、出羽三山で知られる羽黒山の門前にある。「くどき上手」はインパクトのあるネーミングと浮世絵のラベルで一躍全国区の酒になった。酸の少ない酵母を使い、上品な味と香り、米の旨みたっぷりの独特の味わい。さらに、くどき上手のイメージを覆す超辛口吟醸酒「くどき上手 ばくれん 吟醸酒 超辛口+20」もある。蔵内で約2年間熟成させることで、ただ辛いだけではない、品のよい吟醸香も持ち合わせて、料理を選ばず、飲み飽きせず、美味しい。

 

④飛露喜

 

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福島県会津坂下町、越後街道沿いにある廣木酒造本店は、古くから「泉川」の銘柄で親しまれてきた。1999年に世に送り出した新ブランド「飛露喜」(ひろき)は瞬く間に日本酒界を席巻。甘み、旨み、香りが三位一体となった、いつ飲んでも旨いオールマイティな酒。スタンダードな一本は「特別純米 飛露喜」。フルーティでなおかつしっかりした旨さがあり、長い余韻を持ち、飛露喜(ひろき)は「喜びの露が飛び散る」という名前にふさわしい。また「無濾過生原酒」のジャンルを広めた功績も大きい。

 

写楽

 

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福島の酒を代表する銘柄。福島県東日本大震災後の2013年から3年連続で全国新酒鑑評会の都道府県別金賞一位を獲得するなど、生産者の努力を背景に高品質の酒を生み出す地である。フレッシュで鮮度のいい酒でありながら、骨格がしっかりとした酒、それが冩楽だ。ふな口からの酒をそのまま送り出すイメージを大切にし、丁寧な造りを行い、搾りたての酒の旨みと躍動感を大切にしている。「冩楽 純米吟醸おりがらみ」をはじめ、システムエンジニアから酒蔵を継いだ宮森義弘さんが米の旨みと可能性を追求している。料理を選ばない究極の食中酒。