お酒のあるライフスタイル

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no.128 Brandy 3

 

本日はコニャックのブランドについてみていきましょう。

 

①Remy Martin

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コニャックの代名詞的存在といっても差し支えない銘柄であるレミーマルタン。ブランデーを飲んだことがない人でも名前くらいは知っている人も多く、知名度・人気共に抜群のブランデー。最上級の畑である「グランド・シャンパーニュ」と次点である「プティット・シャンパーニュ」から収穫したぶどうのみを使って作られており、最高の素材を使っているだけあって上品で豊かな味と香りを楽しむことができます。シンボルとなっているボトルのケンタウロスは、「人と自然の調和」を意味するものであり、4代目経営者であるポール・エミール・レミーマルタンが射手座であるという理由からデザインとして使用されています。バニラやヘーゼルナッツなどの豊かな香りと口の中に広がる上品な甘さ、まろやかな口当たりを持った優れたブランデー。1724年、レミーマルタンが30歳の時に、広大な土地と幼い頃から培ってきたワイン作りの技術などによって、フランスのコニャック地方で創業したのが始まりです。4代目のエミール・レミーマルタンは経営方針や品質管理の体制を整え、樽売りだけでなく当時珍しくなかなか浸透しなかったコニャックの箱売りなども手掛けました。そういった行動によりレミーマルタンブランドの地位を確固たるものにしていきます。特に特筆すべきなのは、中興の祖としてルイ13世をレミーマルタンの中でも最も美しいボトルに詰めて世に送り出した点です。このボトルは当時よりも昔にキリスト教カトリックプロテスタントの戦場の跡地から発見されたものです。一目で気に入ったエミール・レミーマルタンは、自社の中で最も高貴な商品を詰めようと考え、ボトルの複製権得た後、グランド・シャンパーニュから取れたぶどうのみで作られる最上級のコニャックを詰め、ルイ13世として世に送り出した歴史を持っています。

 

②Hennesy

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創業250年を数えるコニャックを代表するブランド「ヘネシー」。ヘネシーのブランデーの特徴は、何と言っても高品質な点です。ヘネシーは妥協のないコニャック作りは多岐にわたります。その1つがブランデーの原料となるブドウです。ヘネシーはユニブランというフルーティーな品種を、第一等級の畑である「グランド・シャンパーニュ」「プティット・シャンパーニュ」「ボルドリ」「ファン・ボア」それぞれで栽培し、最高の品質を目指しています。また、熟成させる樽に関しても、樹齢100年以上のフランスのオーク樽を30万樽以上有しており、強いこだわりがあります。オー・ド・ヴィーと呼ばれる原酒も古いものは200年以上前から保存しており、これらをブレンドすることでヘネシーの高品質なコニャックが生まれています。ヘネシーは今から250年以上前の1765年に創業されました。創業者のリシャール・ヘネシーアイルランド出身ですが、ルイ15世統治下のフランスに移住し、コニャック地方でヘネシーを設立しました。250年に渡って高品質なコニャック作りを続けてきたヘネシーは、高級酒の代名詞として世界中で愛されています。ヘネシーはコニャック作りだけではなく、多くの点で世界中のブランデーに影響を与えたブランドでもあります。その1つが「品質の格付け」です。コニャックの品質の違いを「星の数」で示す方法は、今では当たり前のように使われていますが、これはヘネシー創業者のひ孫「モーリス・ヘネシー」が始めたものです。他にも、コニャックのカテゴリーの1つ「X.O(Extra Old)」を生み出したのも、ヘネシーです。これはそもそもは家族や友人たちのために作られた基準ですが、今では世界標準の基準となっています。