お酒のあるライフスタイル

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no.52 ウイスキーの製造工程

本日は「ウイスキーの製造過程」をみていきます。

 

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前回触れたようにウイスキーには3つ程種類があります。

モルトウイスキー②グレーンウイスキーブレンデッドウイスキー

これらはワインでいうと赤、白、ロゼワインのようなイメージで大枠の製造工程は同じなのですが要所で違いが出てきます。順にみていきましょう。

 

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①製麦

 モルトウイスキー ✕グレーンウイスキー

原料である大麦の種子を発芽させ、そのできた麦芽を乾燥させます。この時、必要に応じてピートと呼ばれる泥炭を炊き麦芽にスモーキーなピート香をうつします。

 

②仕込み

モルトウイスキー 〇グレーンウイスキー

原料を粉砕し温水に漬けることでデンプンが分解され糖類などが温水に染み出ていきます。

 

③発酵

モルトウイスキー 〇グレーンウイスキー

仕込みで生産されたジュースを酵母とともに置いておきます。約75℃近くで発酵が行われる。発酵が終わり生産されたお酒を「発酵もろみ」と呼ぶ。

 

④蒸留

モルトウイスキー 〇グレーンウイスキー

 

モルトウイスキー:銅製のポットスチル(単式蒸留器)で2回蒸留。一度目の蒸留を「初留」と呼び、二度目の蒸留を「再留」と呼ぶ。初留は大体5~8時間かけて18~21%の蒸留液に進め、また6~9時間ほど時間を掛けて約60度の蒸留液にしていく。単式蒸留の場合、原料の成分がそのままウイスキーに反映されやすいので個性的な味わいになる。

 

グレーンウイスキー:連続蒸留機で蒸留。ポットスチルの構造とはまったく違った永遠と蒸留が繰り返される蒸留機を使用し、90~95度近い蒸留液を作る。連続式蒸留機の場合、原料の成分は蒸留過程でほとんど消えてしまいクリーンで均一な味わいになりやすい。

 

⑤貯蔵

貯蔵には短くても4~6年、通常は7~10年、長い場合は20年近くが掛けられる。この段階でウイスキーに色合いとまろやかさ、風味が加えられる。

 

⑥ブレンド

ここでいうブレンドとはモルトウイスキーとグレンウイスキーをブレンドするという事だけではなくて、例えばモルトウイスキーを完成させるとき、熟成に10年かけたものと20年かけたものを厳選してブレンドする事やホワイトオーク樽やミズナラ樽で熟成されたものをそれぞれ厳選してブレンドする事も含まれます。

 

⑦⑧後熟・瓶詰

仕上げの段階です。パッケージングをして販売ルートに卸していきます。

 

このように時間と手間をかけて製造される蒸留酒ウイスキーです。他の蒸留酒も時間をかけて貯蔵されるものもあるのですがまだまだ少なく、蒸留酒の中ではプレミアム感が頭一つ抜けたお酒です。

 

次回は「no.53 蒸留」について詳細をみていきます。お楽しみに^^

 

 インペリアル・フィズ(Imperial Fizz)

Recipe

スコッチウイスキー/ラム/レモンジュース/シュガーシロップ/ソーダ