no.36 スパークリングワイン
前回はワインの基本的な2種類、赤ワインと白ワインについてみてきました。
でも皆さんお気付きの様に「スパークリングワイン」まだ触れてませんでしたね。
今日はそのスパークリングワインについて紹介しようと思います。
最初にでは簡単な質問から。
シャンパンとスパークリングワインは別物?
おそらく多くの方はこの答えを知っています。しかし、どう違うのかはあまり答えられないのではないかなと思います。
答えはシャンパンはスパークリングワインの一種です。
ではどの様に分類分けされているのか。
まず、シャンパンの定義はフランスのシャンパーニュ地方の一定の基準に合致した原料ブドウを使用し、その地域内で一定の製法によって作られた発泡性ワインの事。
なのでシャンパーニュ地方以外でシャンパンと同じ製法で作られたとしてもシャンパンとは名乗れません。例えば同じ製法だとスペインのカヴァと呼ばれるものが有名です。
スパークリングの代表としてシャンパンの一般的な製法をみていきましょう。
①除梗・破砕
収穫してきたブドウから枝や茎を取り除きます。
②圧搾
枝や茎を取り除いたブドウの果粒を圧力をかけて絞ります。(一般的なスパークリングワインは果汁のみ集めます。)
④発酵
果汁を発酵させブドウジュースからワインに進化させます。
⑤貯蔵・熟成
ワインを金属タンクもしくは樽に移し寝かせます。出来上がった荒々しい若いワインを落ち着かせ、整った味わいになるまで時間をかけます。
※熟成については後日取り扱うので割愛します。
⑥調合
ワインの味わいを一貫するため、ブレンドします。
⑦瓶詰め
ワインを瓶詰し、酵母添加と補糖といって発酵に必要な糖を追加します。
⑧瓶内二次発酵
酵母が添加された糖分を分解し、二飛発酵が起こる。この時、微細な泡が発酵によって生成されワインの中に溶け出す。
⑨熟成
シャンパンの個性に合わせ瓶詰したまま2~5年寝かせる。良いモノはもっと時間をかけて行う。
⑩動瓶・オリ抜き
少しずつ瓶を回しながら瓶の口が下になるように瓶を傾けていく。この作業により、オリとなった酵母が瓶の仮栓に集まる。そして、瓶の口の部分を凍らせ栓を抜きオリを取り除く。
⑪補酒
コルクとミュズレ(針金付きの王冠)を取り付ける前に、ワイン原液と糖分を混ぜたリキュール・デスクペディシオン(門出のリキュール)をシャンパンに補充。
⑫ラベル張り
他のスパークリングの場合、瓶内発酵ではなくタンクで発酵させたものもあれば、ガスを瓶にあとから追加するものまであります。今回は代表的なシャンパーニュ製法だけ取り扱いました。
ポイントをまとめるとシャンパンは
①二回発酵過程があり、二回目の瓶内発酵によってきめの細かい泡を生み出している。
②最後の補酒でブドウ本来の味わいはリキュールと糖分によって影響を受ける。
手間のかかるワインですが、生産過程を想像しながら飲むとリッチな気分になれるのではないかと思います。
本日もありがとうございました。
次回は「no.37 熟成」です。お楽しみに^^
アイリッシュコーヒー(Irish Coffee)
Recipe